「明日、天気くずれますよね」。そうおっしゃりながら来られる方がいます。予報を見たわけではなく、なんとなく分かる、と。
九月の終わりから十月にかけて、十勝は天気の変わり方が急です。昼まで晴れていたのに夕方から風が出て、翌日は雨。そのうち、雨が雪に変わっていきます。この時期になると、決まって同じ話を聞きます。
降る前の日のほうが、つらいという声
雨の日そのものより、その前の日。そうおっしゃる方が多いのが、いつも不思議でした。頭の重さも、こめかみの張りも、降ってしまうと少し楽になる。
「気のせいですよね」と付け加える方がいます。そんなことはないと思います。
- 降る前の日に、頭の奥のほうが重くなる
- 耳がつまったような感じがする
- こめかみのあたりが張って、目を開けているのが億劫
- 予報を見る前に、なんとなく分かってしまう
まわりから押す力が、弱くなる
気圧とは、空気が体を押している力のことです。ふだん意識しませんが、体は上からも横からも、いつも押されています。
その力が弱くなると、押さえられていたものがわずかに広がります。山の上でお菓子の袋がふくらむのも、飛行機で耳がつまるのも、同じことです。体のなかでも、似たことが起きていると考えられています。
耳の奥が気圧の変化を感じ取っているのではないか、という研究もあります。高いところへ行ったとき、真っ先に反応するのが耳だと思えば、そう遠い話でもない気がします。
そして、もともと張っているところほど、この変化がこたえます。ふだんから側頭部や後頭部が固い方が「天気に弱い」と感じやすいのは、そのあたりと関わっているのかもしれません。
東洋医学は、湿気を「邪」と見てきた
東洋医学には湿邪(しつじゃ)という言葉があります。外の湿気が体に入り込んで、めぐりを重くするという見方です。雨の前に体が重くなるというのは、ずいぶん昔から語られてきたことでした。
体のなかの水分がうまく流れず、余ってとどまっている状態を水毒(すいどく)と呼びます。むくみやすい、雨の日がつらい、体が重い。こうした傾向が重なることがあります。もっとも、体質はひとつに決まるものではありません。
今日からできる、三つのこと
一、耳を持って、ゆっくり回す
耳のふちを軽くつまんで、後ろへ三回、大きく回します。引っぱるのではなく、指を置いたまま、耳ごと動かすくらいで十分です。耳のまわりは皮膚が薄く、すぐ下が硬いので、力はいりません。
二、飲みものは、一度にたくさんではなく
渇いたからと一気に流し込むより、少しずつ、回数を分けて。めぐらせることを考えるなら、入れる量よりも入れ方のほうです。
三、くずれる前の日に、予定をひとつ減らす
予報は前の日に出ています。その日にいちばん重い用事を置かない。動かせない日もありますが、動かせる日もあります。
※東洋医学の考え方にもとづく一般的な養生のご紹介です。医療的な診断・治療や、効果を保証するものではありません。頭や首の痛み、耳のつまり、めまい、しびれなどが続く場合、急に強くなった場合は、医療機関にご相談ください。
耳のまわりは、自分では触りにくい
耳の上、耳の後ろ、その下の首すじ。鏡にも映らず、自分の指も届きにくいところです。ふだんさわらないので、硬くなっていても気づきません。ふれてみて驚かれる方がいます。
香の雫のドライヘッドスパは、シャンプー台を使わず、髪も洗いません。さらっとした質感の漢方アロマオイルを頭皮になじませながら、耳の上から耳の後ろ、首すじ、後頭部へと、ゆっくり手を動かしていきます。濡れた髪を抱えて外に出ることがないので、施術のあとはそのままお出かけいただけます。
施術の前に、その日の体調とお好みを伺って、四種の漢方アロマから香りをお選びします。会話は最小限の、完全個室です。
天気は変えられません。変えられるとしたら、それを受け取る側の状態のほうです。