「お風呂ではちゃんとあったまったんです。それなのに、布団に入ると足先からまた冷えてきて」。十一月に入ると、カウンセリングでよく聞く言葉です。
湯上がりは顔も手もぽかぽかしている。けれど、眠る支度を終えるころには、もう元に戻っている。帯広の冬が本格的になる前に、この「あたたまっても続かない」感覚について書いておきます。
あたたまったのに、続かない
十勝の冬の夜は、寝室や廊下の冷え込みがはっきりしています。湯上がりのからだは、そこから布団に入るまでのあいだに、思った以上に冷めていきます。
髪を乾かしているうちに肩が冷える。台所で水を飲んで、足もとが冷える。そんな小さな冷めの積み重ねで、布団に入るころには足先が冷たい。そう話される方がいます。
- 湯上がりは温かいのに、しばらくすると足先が冷たい
- 布団に入っても、足がなかなかあたたまらない
- 足は平気なのに、首のうしろだけいつも冷たい
- 朝、布団から出る前に、もう肩がこわばっている
東洋医学では「温める力」が足りないと見る
東洋医学では、からだをあたため、動かす力も「気(き)」の働きと考えます。この気が不足した状態を気虚(ききょ)と呼びます。気虚の傾向があると、お湯で外からあたためても、その熱をからだの中にとどめておく力が弱く、冷めやすいと見られてきました。
また、同じ姿勢が続いて、めぐりがとどこおると、温かさが手足の先まで届きにくいとも考えます。足先が冷たいのは、温める力が足りないのか、届く道がせまいのか。診断ではなく、いまの自分がどちらに近いかをゆるく知るための見方です。
今日からできる、三つのこと
一、湯上がりのうちに、首と足首を覆う
お風呂から出たら、髪を乾かす前に、まず首のうしろと足首を覆います。タオルを首にかけるだけでも構いません。冷めはじめる前に、あたたかさを逃さないという考え方です。
二、布団を先にあたためておく
お風呂に入る前に、湯たんぽや電気毛布で布団の中をあたためておきます。湯上がりの温かいからだのまま、温かい布団に入れると、冷めるすきが少なくなります。眠るときは電気毛布を切るなど、使い方は説明書にしたがってください。
三、足首から先を、ゆっくり動かす
布団の中で、足首をゆっくり回し、足の指を開いたり閉じたりします。力を入れず、気持ちよく動かせる範囲で十分です。足先に意識が向くと、肩の力も抜けやすくなります。
※東洋医学の考え方にもとづく一般的な養生のご紹介です。医療的な診断・治療や、効果を保証するものではありません。冷えに加えて、急なしびれ、強い痛み、むくみ、動悸などがある場合や、症状が続く場合は、医療機関にご相談ください。
自分では気づきにくい、首のうしろの冷たさ
足先の冷たさには気づいても、首のうしろの冷たさには、案外気づきません。施術の前に首すじにふれると、ひんやりして固い方がいらっしゃいます。ご本人は「ふつうです」とおっしゃる。慣れてしまうと、それが基準になってしまうのだと思います。
香の雫では、施術の前にその日の体調とお好みをうかがって、四種の漢方アロマから香りをお選びします。さらっとした質感の漢方アロマオイルを頭皮になじませながら、頭皮から後頭部、首すじまで、ゆっくり手を動かしていきます。シャンプー台は使わず髪も洗いませんので、施術のあとはそのままお出かけいただけます。
寒さが本格的になる前のいま。足先だけでなく、首のうしろにも、一度手をあててみる。そのくらいの気持ちで、ちょうどいいと思っています。